― ペットと過ごした日々を胸に ―
※この記事は、ペットを見送ったあとに感じる心の揺れを、静かに言葉にしたものです。
読むタイミングは、あなたの心に任せてください。
春の気配に、戸惑ってしまうとき
3月になると、少しずつ空気がやわらぎ、
街には春の気配が漂いはじめます。
それなのに、自分の心だけが
まだ冬のままのように感じることはありませんか。
周囲が明るくなるほど、
置いていかれるような気持ちになることもあるかもしれません。
でも、それはおかしなことではありません。
大切な存在を見送った心は、
季節と同じ速さで進む必要はないのです。
悲しみは、無理に手放さなくていい
「そろそろ元気にならなきゃ」
「春なんだから、前を向かなきゃ」
そんな言葉に、
少しだけ疲れてしまうこともあるでしょう。
けれど、悲しみは
乗り越えるものでも、消すものでもありません。
それは、
確かに愛していた証として
心に残っているもの。
そのまま抱えていてもいい。
今は、そう思ってもいいのだと思います。
季節は進んで、想いは残る
桜が咲いても、
風がやさしくなっても、
あの子への想いが薄れるわけではありません。
むしろ、
春の光や匂いが、
ふとした瞬間に思い出を連れてくることもあります。
「この景色、見せてあげたかったな」
「一緒に歩いたら、どんな顔をしただろう」
そんな気持ちが浮かぶのも、
自然なことです。
想いは変わらなくても、
景色は少しずつ変わっていく。
その両方が同時に存在していていいのです。
そばにいる、という感覚
手元供養を選ばれる方の中には、
「前に進むため」ではなく
「これからも一緒にいるため」に
供養の形を整える方が多くいらっしゃいます。
そばにいると感じられること。
ふと手を伸ばしたくなる場所に
あの子の存在を感じられること。
それは、悲しみを断ち切るためではなく、
想いと共に生きていくための
静かな選択なのかもしれません。
春を迎える、ということ
春が来たからといって、
何かを変えなくても大丈夫です。
無理に外に出なくても、
無理に笑わなくても、
無理に区切りをつけなくてもいい。
ただ、
窓から入る光が少しやわらかくなったことに
気づけたなら、それで十分です。
あなたの心の季節は、
あなたのペースで巡っていきます。
おわりに
春が来ても、悲しみはそのままでいい。
そして、その悲しみの中にも、
確かに「愛していた時間」が息づいています。
今日も、これからも、
あなたの想いが
静かに守られていきますように。
この記事は、ペットロスケアマネージャー/ペット終活アドバイザーの結来が、
日々のご相談の中で感じていることをもとに綴っています。
気持ちが少し動いたとき、
またそっと読みに来ていただけたらうれしいです。
