変わらなくていい、という選択

はじめに

4月は、何かが始まる季節。
新しい生活、新しい環境、新しい人間関係。

街も、言葉も、
「変わること」が当たり前のように進んでいきます。

そんな中で、
自分だけが何も変わっていないように感じて、
少し肩身が狭くなることはありませんか。

でも、変われないのではなく、
変わらなくていい時期というものも、確かにあります。


「前に進まなきゃ」という空気に、疲れたとき

4月になると、
「新しい一歩を踏み出そう」
「気持ちを切り替えよう」

そんな言葉を、目にする機会が増えます。

もちろん、それに救われる人もいます。
でも同時に、
その言葉が少し重たく感じる人がいることも、忘れられがちです。

大切な存在を見送ったあと、
心は簡単に切り替えられるものではありません。

動けない日が続いてもいい。
同じ場所に立ち止まっているように感じてもいい。

それは、遅れているわけではありません。


想いは、無理に「整理」しなくていい

供養や気持ちの整理について、
「いつかは区切りをつけなきゃいけないのかな」と
考えてしまうこともあるかもしれません。

でも、想いは
箱にしまうものでも、
終わらせるものでもありません。

大切だった時間は、
形を変えながら、心の中で息を続けていきます。

今日は思い出して、
明日は何も考えなくて、
またある日、ふと名前を呼びたくなる。

その揺らぎごと、大切にしていいのだと思います。


「変わらない場所」があるという安心

TENが目指しているのは、
気持ちを前に進めるための道具ではありません。

変わらないままでも、
そこに在り続けてくれる場所。

触れなくてもいい。
話しかけなくてもいい。
何もしなくても、そこにある。

変化の多い季節だからこそ、
「変わらなくていいもの」がそばにあることが、
心の支えになることもあります。


おわりに

4月は、始まりの季節と言われます。
でも、すべての人にとって
何かを始める必要があるわけではありません。

変わらないことを選ぶのも、
立派な選択です。

あなたの気持ちが、
あなたのままでいられるように。

「凛としておだやかに」は、
これからも、その静かな時間に寄り添っていきたいと思います。

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